マンションの外壁塗装ナビ

外壁リニューアルの方法の想定

タイル張りの場合

 

建物を新築する時に、
外壁のリニューアル方法を想定しているかどうかということですが、
タイル張りの外壁では、100年程度の耐久性を期待しているため、
外壁をリニューアルすることを想定していませんし、
その方法も想定していません。

 

ですが、タイルにひび割れや浮き、剥落などの故障は避けられませんから、
その補修は必要ですし、
設備の変更などによって同じタイルが必要になることがあると考えられるため、
建築業界の常識として、タイルも数百枚程度は、その建物の倉庫などに保管しています。
とはいっても、10年、20年経つと、
タイルが保管してある場所がどこかのか、誰も知らないということもありえます。
何かの工事中に、「こんなところにタイルが保管されている!」などと、
発見されることも多いのです。

 

つまり、修理や補強を想定してはいますが、
当時のその想定どおりに、リニューアルされていないことが多いのです。

 

吹付け材・塗装材の場合

 

建物を新築する時に、
外壁のリニューアル方法を想定しているかどうかということに関して、
吹付け材・塗装材は、耐久性は20年程度と考えられているため、
当然、外壁リニューアルを想定していますし、
その方法も想定しています。

 

 

新宿センタービルの場合

 

新宿センタービルは、外壁の計画的なリニューアル、
そして、その方法を想定して建設された超高層ビルです。

 

新宿センタービルの外壁は、プレキャストコンクリート板を取り付けたカーテンウォールです。
表面は塗料を使用した塗装仕上げになっています。

 

さらに、建設後、定期的な塗り替えを行うための塗装ロボットが装備されていることで
注目を集めました。
しかし、この塗装ロボットは、2成分形の塗料を使用することになったため、
予定通りに稼動していません。

 

とはいっても、竣工後30年の間に2回塗り替えが行われていて、
現在も良好な状態を維持しています。

 

塗料も質の良いものの開発がどんどん進み、
特に1980年代以降の塗料の開発には目を見張るものがあります。

 

塗料の進歩が想定外だったため、ロボットは機能を果たしませんでしたが、
外壁リニューアルの方法が塗装塗り替えであったことは明確です。

 

京王プラザホテルの場合

 

京王プラザホテルは、吹付け材を使用していますから、
同じ塗装系であっても新宿センタービルとは少し異なります。

 

吹付け材には、何種類かがありますが、
京王プラザホテルで用いられているのは「吹きつけタイル」というものです。

 

当時、陶磁器タイル並みの耐久性を期待したようですが、
何年後かにはリニューアルを必要とする時期が来ることは想定されていたはずです。

 

ただ、超高層ビルでは吹きつけ作業は困難ですから、
サンドプラスト法で吹付けタイルを削って撤去し、
その後開発された「塗膜防水材外壁用」をローラ刷毛塗りするという方法で、
リニューアルされています。

 

 

中野サンプラザの場合

 

中野サンプラザは、東京の中野駅前に建っています。

 

1973年の竣工時には、わが国最大の鉄筋コンクリート造の建物として有名になりました。

 

外壁の仕上げは、コンクリート打ち放しの上吹付け材です。
中野サンプラザの北側には、斜めになっている外壁がありますが、
この斜め部分の吹付け材は、汚れやすく劣化が早い傾向があります。

 

このため、中野サンプラザは、竣工後10年程の時期に、
吹付け材をディスクサンダーで削って撤去し、
「塗膜防水材外壁用」をローラーで刷毛塗りし、
リニューアルしています。
そして、その後さらに、再度トップコードを塗り替えています。

 

マンションの外壁の場合

 

吹付け材・塗装材で仕上げたマンションの外壁は、
厳密にリニューアルの方法を想定しているわけではないようです。

 

ですが、必ずしも設計時に、何年後にリニューアルする、
その方法はこのようにする・・・というように
厳密な時期や方法を想定しているのではなく、
漠然と塗り替えを想定しているといえるでしょう。

 

そして、塗り替えによるリニューアルで、
マンションの外壁も良い状態での長期間維持が可能になります。